カスタマーポータル機能の設定と使い方を解説します。
設定
カスタマーポータルは、設定によって、顧客に公開する[モジュール]、表示する[フィールド]、フィールドに対する[権限]などを設定することができます。
設定方法
VtigerCRMに管理者権限でログインし、[管理者画面]>[構成]>[顧客ポータル]を開きます。
モジュールの公開・非公開
カスタマーポータルで公開できるのは下図のモジュールになります。
各モジュールのチェックボックスをON・OFFすることで公開・非公開を設定することができます。また、ドラッグ&ドロップで並べ替えすることで、顧客ログイン時のメニューの表示順を変更することができます。
フィールドの設定
公開されるフィールドの表示・非表示、権限の設定が可能です。
[読み取りのみ]、[読み書き]のボタンをチェックすることで権限設定ができます。一部のフィールドはデフォルト設定から変更できないものもあります。
非表示にしたい場合は、右端の[×]で非表示になります。なお、赤の[*]が付いた必須項目は非表示にできません。
フィールドを追加したい場合は、下部の[フィールドの追加]欄から追加することができます。
ここで設定した並び順は詳細画面の並び順に反映されません。恐らく項目名順に並んでいるのかもしれません。こちらの仕様に関してはわかりましたら追記します。
その他の設定
その他に各モジュール単位で、①データの表示パターン②関連データの表示・非表示③データに対する権限設定などを行う事ができます。
こちらについては、モジュールによって設定できるパターンが異なります。
[問合せ]の場合
[記録の可視性]では、
[顧客担当者と顧客企業にリンクされた 問合せ を表示]にチェックを入れると、顧客担当者は自分が問合せしたデータだけではなく所属する企業の他の担当者が問合せした内容も表示されます。
[顧客担当者にリンクされた 問合せ のみを表示]にチェックを入れると、自分が問合せしたもののみが表示されます。
[関連情報]では、
該当の問合せに関連する、①更新履歴②コメント③ドキュメントの情報の表示・非表示を設定できます。
[レコードの権限]では、
レコードを作成できるか、編集できるかの設定が可能です。
カスタマーポータルからの問合せを受け付ける場合は、こちらのチェックを入れることでポータルを介した問合せの受付・対応が可能になります。
使い方
利用開始までの流れ
①該当の顧客担当者がカスタマーポータルを利用できるように設定②顧客担当者あてのアクセス用のURLとパスワードがメールで自動配信③顧客担当者がアクセスを実施
以上の流れになります。
カスタマーポータルの利用開始設定
[顧客担当者]モジュールの[カスタマーポータルの詳細]ブロックで、ポータルユーザー欄にチェックを入れて、ポータルが利用可能となる開始日と終了日を入力し保存します。
顧客担当者がメールを確認
以下のメールが送信されます。
こちらのメール本文は[メールテンプレート]機能のテンプレートを使って送信されています。日本語に修正する必要がありますので、以下のテンプレートを修正してください。
ポータルへのログインは、メール本文中の[click here]をクリックします。
ポータルのログイン画面が表示されますので、メール記載のメールアドレスとパスワードを入力してログインしてください。
ログインできると上記のような画面になります。
顧客側の機能
メニュー | 出来ること | 備考 |
---|---|---|
ホーム | 問合せの一覧を表示 | |
問合せ | 問合せの一覧を表示 新規作成 エクスポート 詳細表示で、データの編集、コメント追加、ドキュメント添付が可能 | ・管理画面でレコードの編集権限を設定 ・管理画面で関連情報の表示・非表示を設定 |
FAQ | FAQの一覧表示 検索 詳細表示で、コメント追加 | |
請求 | 請求の一覧表示 請求の詳細表示 | |
見積 | 見積の一覧表示 見積の詳細表示 | |
商品 | 商品の一覧表示 商品の詳細表示 | |
サービス | サービスの一覧表示 サービスの詳細表示 | |
ドキュメント | ドキュメントの一覧表示 ドキュメントの詳細表示 新規ドキュメントの作成 | |
納入商品 | 納入商品の一覧表示 納入商品の詳細表示、データの編集 | 管理画面でレコードの編集権限を設定 |
プロジェクト | プロジェクトの一覧表示 プロジェクトの詳細表示、コメント追加、ドキュメントの添付 | 管理画面で関連情報の表示・非表示を設定 |
サービス契約 | サービス契約の一覧表示 サービス契約の詳細表示 |
カスタマーポータルの問題
上記でご確認いただけるようにカスタマーポータルはそのままでは日本語化されません。以下の作業が必要になってきます。
①利用する言語の指定がハードコーディングされており、その部分に日本語がふくまれていません。一部のソースファイルの修正が必要です。
②カスタマーポータル専用の日本語言語ファイルの作成が必要です。メニューはVtigerCRMの言語ファイルを利用しているため①の作業の後、日本語化されますが、カスタマーポータルの各画面については専用の日本語言語ファイルが必要です。
カスタマーポータルの日本語化については次回の記事に続きます。