VtigerCRMのワークフロー機能は、一般的なワークフローシステムとは少し違います。

主に、設定した条件に基づいてデータを更新・作成したり、メールを送信したりといったことを自動化する機能になります。一般的なワークフローシステムにある承認ルートを設定してプロセスを流すというような機能はありません。

今回はワークフロー機能を使って承認プロセス風な処理を作ってみたいと思います。

全体の処理流れ

  1. 担当者が見積作成
  2. 担当者が見積のステータスを[承認依頼]に変更
  3. ワークフローで上長に承認依頼のメールを送信
  4. 上長が見積ステータスを[承認]に変更
  5. 担当者に承認完了のメールを送信

作成方法

ユーザー情報の設定

担当者の上司にメールが送信されるように上司との関連付けを設定する必要があります。

ユーザー情報の中の[追加情報]ブロックにある上司の項目に上長を設定します。

上司にも当然、上長がいますので、ワークフローを工夫すれば2段階、3段階の承認プロセスも作成できます。ただし、代行承認の設定にはもう一工夫必要です。

例えば、上長不在時の代行承認は、[追加情報]ブロックの[電子メール(その他)]又は[電子メール(予備)]に代行承認者のメールアドレスを設定しておけば、承認依頼発生時のメールを代行承認者にも送信することができます。

定義リストの追加

[見積]モジュールの[ステータス]項目の定義リストに[承認依頼]を追加します。

ワークフローの設定①

ワークフローの設定①の処理は上長への承認依頼を設定します。

ワークフローの条件は、[ステータス]=[承認依頼]又は[ステータス]が[承認依頼]に変更されたを選択します。これで、初回作成時でも、ステータスの変更時でも、ステータスが[承認依頼]時にはメールが送信されます。

次にアクションとして[メール送信]を設定します。

ワークフローの設定➁

ワークフローの設定➁の処理は担当者への承認完了連絡を設定します。

ワークフローの条件は、[ステータス]が[承認]に変更されたで設定します。

これで設定が完了しました。

処理のタイミング

ワークフローのメール送信のアクションは即時送信ではありません。ジョブスケジューラーの実行タイミングで送信されます。デフォルトでは15分間隔でワークフローの実行ジョブが起動しているため、そのタイミングによって実際の送信時間が決まります。最長で15分後、最短で1分後に送信される形になります。

最後に

ワークフロー機能はアイデア次第で様々な処理を自動化、効率化することができます。

どんどん活用して業務の効率化に繋げてみてください。