そもそもCRM/SFAのツール(ソフトウェア)は海外からやってきました。

SalesForce、Zoho、古くはSiebel、Onyxなど、既に20年以上たっています。当初やってきた海外産CRM/SFAは消えてしまったものも多く、現在は一強のSalesForceに立ち向かう日本の商慣習に適合した日本産CRM/SFAというのがソフトウェアベンダーの構図です。

VtigerCRMは、OSSのCRMの元祖SugarCRM(今やOSSとは言えなくなっていると思っている)から派生したOSSプロジェクトがベースになっています。インドのVtiger社が推進し、現在の最新バージョンは昨年リリースされた7.3になります。2から3年毎にメジャーバージョンアップを重ね、機能、UIなどもどんどん進化しています。

VtigerCRMは既に本家のSugarCRMの人気を超え世界で最も人気のある(ダウンロードされ活用されている)OSSベースのCRMソフトウェアだと言えます。

欧米や発祥の地インドを中心にVtigerCRMのサポートビジネス(構築、開発、ヘルプデスク、エクステンション作成販売など)を行なっている企業も多く、その人気が伺えます。

少々前置きが長くなりましたが今回は我々が考えるVtigerCRMの魅力を整理していきたいと思います。

VtigerCRMの2つの魅力

ライセンス費用がかからないこと

CRM/SFAソフトウェアの多くはユーザ単位で課金されるライセンス費用又は月額の利用料が課金されるサービスがほとんどです。

その結果、予算の都合上、利用者が限定されるケースがあります。SFAとして営業部だけで利用する、ユーザサポート用にサポート部署だけで利用するなどのケースです。

現在のCRM/SFAシステムの多くは[統合型]としての機能を持っています。マーケティング、営業、サポート、バックオフィスなど全社で活用できる機能を有しながら全社で利用するには予算の壁が立ちはだかってきます。

利用者に制限があると顧客情報が集約され共有することができるにも関わらずその情報を全社で使うことができません。営業のプロセスで得られた情報がその後のプロセス、納品やサポートのプロセスで共有できれば顧客満足度を更に高めたユーザとの関係性の構築が出来るにも関わらずです。

OSSベースのシステムは基本無料で利用できます。従業員が何人いても、ビジネスの拡大に伴って増員したとしてもライセンスコストが発生することはありません。確かに、OSSの利用は自己責任です。社内にエンジニアがいない場合は、外部にサポートを委託するケースも出てくるでしょう。しかしながら、必要なサポートコストはライセンス費用・月額の利用料に比べて圧倒的に安価です。

CRM/SFAシステムは全社で活用することでマーケティング、営業、サポート、バックオフィスなどの各プロセスで[顧客満足度の高い]サービスを実現してくれるツールとなります。

全社導入は必須、そのためには、ユーザ登録が無制限で出来るOSSがベストな選択肢というのが1つ目の魅力です。

自分たちでシステムを改善できる、機能を追加できること

現在のCRM/SFAシステムの多く(特に海外製)は自分たちでシステムの改善ができることが当たり前の機能になっています。従来のシステムはカスタマイズが出来ないか又は出来るにしてもベンダーに開発してもらう必要があるものが多く、システムの改善に期間と費用が必要でした。

基幹系のシステムと違いCRM/SFAシステムは対象が[顧客]です。[顧客]の変化のスピードはどんどん早くなっています。その早い変化にどれだけ素早く対応できるのかがビジネスの重要な要素にもなっています。そういった環境の中、システム対応に時間がかかるとなればその時間だけビジネスチャンスを失うことにも繋がります。

VtigerCRMはOSSです。プログラムソースが公開されています。プログラムがブラックボック化された通常のシステムとは違い、技術と知識があればシステムの改善・改造は自由に行うことができます。

また、システムの標準機能として、各機能画面に項目を追加したり、項目のレイアウトを変更する機能が備わっています。この機能を使えば必要に応じて自分たちで項目の追加や入力しやすくするためのレイアウトの変更が簡単に行なえます。

更に、前述した欧米を中心としたVtigerCRMのサービス・プロバイダーが拡張機能(エクステンションと言います)を提供しています。

積み木を組むような感覚で自分たちでシステムの改善、機能の追加が行えるため、安価に短期間でのシステム対応が可能になります。

このように柔軟なシステム対応ができること、これがVtigerCRMの2つ目の魅力です。


今回はVtigerCRMの魅力についてご説明させていただきました。

いかがでしたでしょうか。

気になる方は、まずは、使ってみる。そんなことが簡単にできるのもOSSの利点です。