Mauticはかなりの頻度でバージョンアップされています。

適用可能なバージョンがあると管理画面の左上の通知のところに表示されます。

Mauticの画面

ここで[アップデートする]をクリックすることで自動でバージョンアップができます。

ただ注意点がありまして、過去の経験から言いますと、アナウンスが出たタイミングで慌ててバージョンアップするといろいろと不具合が出ることが多いように思います。逆に慎重になり過ぎてバージョンの差が大きくなるとうまくバージョンアップできないケースも出てきます。

今回は任意のタイミングでバージョンアップできるように手動でのバージョンアップ方法について解説します。

なお、今回ご紹介する手順は下記のページを元にしております。

Mautic Update How-To: Don’t Click that Button!

Mauticの手動バージョンアップ手順

バックアップの取得

自動バージョンアップ時と同様にソース(ディレクトリごと)とDBのバックアップは必ず取得しておいてください。FastCometなどのホスティングサーバーを使っているユーザーはバックアップや複製を作成できる機能があるのでそちらを利用することで簡単にバックアップの取得ができます。

アップデート用のファイルを入手

githubの以下のページにアクセスしてダウンロードします。

https://github.com/mautic/mautic/releases

過去にリリースされたバージョンを全て入手できます。

MauticのGITHUBの画面

それぞれのバージョンの一番最後の個所、[Assets]をクリックして表示してください。

ダウンロードできるパッケージが表示されます。[~-update.zip]というのがアップデート用のパッケージです。クリックしてダウンロードしてください。

ダウンロードしたパッケージをサーバーにアップロード

入手したzipファイルを下記フォルダにアップロードしてください。

mauticのインストールデイレクトリ/bin/

サーバーのコンソールからコマンドを発行しアップデートを実施

詳細は前述の元ページを確認してください。ここではコマンドのみを記載します。

まずは、コンソール上で[インストールディレクトリ/bin]に移動してください。

以下のコマンドを実行します。

(1)php console doctrine:migration:migrate

(2)php console doctrine:schema:update –force

–force は、ハイフンが二つになります。

(3)php console cache:clear

(4)php console mautic:update:apply –update-package=X.X.X-update.zip

①–update は、ハイフンが二つになります。

➁X.X.X-update.zip はアップデートしたいzipファイルに変更してください

(5)php console mautic:update:apply –update-package=X.X.X-update.zip –finish

①–updateと–finish は、ハイフンが二つになります。

➁X.X.X-update.zip はアップデートしたいzipファイルに変更してください

(6)(1)~(3)を繰り返します。

以上になります。

バージョンアップのための構成

バージョンアップ時にはPHPのバージョンに注意してください。アップデート後、サポートされていないPHPのバージョンの場合は、Mauticにアクセスできなくなります。

※PHPをバージョンアップすればアクセスできるようになります。

Mauticのバージョン別のPHP

https://www.mautic.org/download/requirements