Sansanをはじめ名刺管理システムを利用されている企業様も多いのではないでしょうか?

大手の名刺管理システムはCRM・SFA製品向けにAPIを提供しているケース、逆にCRM・SFA製品が名刺管理システムとの連携プラグインを提供しているケースなど、比較的に容易に連携できるケースも多いようです。

残念なことにVtigerCRMを利用する場合は、連携部分を開発する必要があります。

今回は、極力コストをかけずに名刺管理システムとCRMやMAとの連携処理を行う方法を解説したいと思います。

名刺管理システムの選定

既に名刺管理システムを導入済みの企業様は、csv形式で名刺データが出力できれば、VtigerCRMのインポート機能で連携(取り込み)が可能となります。

まずは、未導入企業様向けに無料で利用できる名刺管理システムをご紹介したいと思います。

製品名概要評価
EightSansan㈱から提供されている無料サービスになります。老舗だけあって、スマホからの読み取り精度も抜群です。残念なのはcsv出力には有償版が必要なことです。読み取り精度:◎
csv出力:×
(有償版が必要)     
費用:◎
CamCard海外製ですが、億単位のユーザーもいるようで、有料の法人版を使うことで会社全体で共有管理できます。弊社でVtigerCRMとのAPI連携を調査済みですのでカスタマイズ対応を行うことが可能です。読み取り精度:〇
csv出力:◎
費用:◎
Wantedly PeopleビジネスSNS「Wantedly」から出ている完全無料の名刺管理システムです。完全無料ではありますが、機能的にも必要十分な機能があります。読み取り精度:◎
csv出力:〇
費用:◎

扱うデータが個人情報になりますので、セキュリティにも気を使いたいところです。国内企業or海外企業、大手かどうかなども選定のポイントにはなりますが、ご紹介した3つのツールは安心してご利用いただけるツールだと思います。

無料CSV出力機能OCRの読み取り精度が高いことの3つの観点からはWantedly Peopleに軍配が上がるかなと思います。CamCardは無料版でも機能が豊富なので選択したいところですが、こちらで試した限りではスマホからの名刺の読み取り精度はWantedly Peopleの方が良かったです。

読み取り後のデータ修正は手間もかかりますので読み取り精度は重要な選定ポイントになるかと思います。

Wantedly Peopleの使い方

お手持ちのスマートフォーンにアプリをインストールします。

GoogleかFacebookのアカウントを持っていれば、どちらかを選択するだけでアカウント登録ができます。

この後、Googleの場合はアカウント連携の確認ページが2ページ出てきますので問題なければ登録が完了します。非常に簡単に登録できます。

起動時の画面です。名刺を読み取る場合は、下段真ん中の◎マークをクリックします。

あとは、名刺を読み取るだけです。Wantedly Peopleのサイトによると最大で10枚の名刺を一度に読み取ることができるようです。

あとはどんどんお持ちの名刺を読み取るだけです。

次に読み取りデータの修正およびcsv出力のためにPC版にアクセスします。

ログインできると、格納されている名刺データの一覧画面になります。修正したいデータをクリックして詳細画面を表示し、必要に応じてデータの修正を行います。

csv出力するためには、該当の名刺データに選択のチェックを入れて、右端上のアイコンメニューから[CSVダウンロード]をクリックします。

ここで一点、残念なことがあります。

読み取ったデータは姓と名で分かれてデータ化されていますが、csv出力時に姓名が連結されています。

VtigerCRMのインポート処理としては、A案:CSVファイルの段階で、姓と名を分けてから、インポート又はB案:インポート後、VtigerCRM上で姓・名にわけてデータを修正する形のどちらかになります。

ちなみに、CamCardの方は、姓と名に分かれてcsv出力できます。

Watedly PeopleにしろCamCardにしろ無料で利用できます。両方を試した上でサービスを決めていただければと思います。

VtigerCRMやMauticとの連携

以上のようにcsvによるインポート連携であれば少々の手間はかかりますが、無料で対応出来ます。

コストをかけてよい場合は、以前、VtigerCRMとMauticの連携ソリューションとしてご紹介した『Zapier』で対応できます。Sansan、CamCard、Wantedlyに関しては連携が可能です。

RPAを使って処理する方法もあります。RPAを使えば、データの加工も可能なので、Wantedly Peopleで課題だった姓名データの分割も含めて対応が可能です。

以上になります。