まずは下記動画をご覧ください。

この動画はPDF形式で作成された請求書を、CRMの顧客情報を確認しながらメールで、配信対象者に自動送信している動画になります。

請求書処理は事務方の作業として工数が大きいものの一つです。従来であれば、販売管理システムなどの基幹系システムで請求データを作成し請求書を印刷、その後、郵便やFAXなどで顧客あてに送付といった流れだったと思います。

近年は請求書処理の代行サービスも増えコストはかかりますが、請求データを渡すだけで郵送、FAX、メール配信などを実施してくれるサービスも多くなりました。

今回はVtigerCRMとPADを使ってメールによる配信処理の自動化にトライしてみました。

PADでの大まかな処理の流れ

  1. 配信先の情報を取得するためにCRMにログインし、該当のリストを表示させる(当月請求分)
  2. 基幹系から出力された請求書のPDFファイルが格納されたフォルダからファイルの情報を読み込み
  3. PDFのファイル名の先頭部分が請求書番号になっているためファイル名から請求書番号を取得
  4. 請求書番号を使ってCRMを検索し、該当の請求データを表示
  5. 請求データ内に格納された企業名・担当者名・担当メールアドレスの情報を取得
  6. 該当のPDFファイルからパスワード付きzipファイルを作成
  7. 上記の5で取得した情報を元にメールを作成、6で作成したファイルを添付しメールを送信
  8. その後、パスワードを記載したメールを別送

以上のような流れになります。あとは3から8までの処理をPDFのファイル分繰り返して処理が完了です。いろいろと調べながらだったので数時間かかりましたが思ったより早く完成しました。

デモは3件程度ですがご覧いただいたスピードで処理が進みます。数百件単位の請求書がある場合の工数削減効果はかなりのものだと思います。

今回はCRMシステムと連携した処理のデモでしたが、あらかじめ請求書の送付先リストをExcelで作成しておいても同様の事が可能です。

PADは基本無料なのでぜひ活用してみることもお勧めします。

メインのフロー(各種情報の取得を行っています)
サブフロー(PDFファイルのZIP処理とメールの配信処理を実施しています)

応用編

請求書の送付処理は郵送・メール・FAXの3種類が多いと思いますが、PADでは条件文をフローに組み込めますので、以下にような処理も可能だと思います。

請求データに[発送手段]という項目を作成し、郵送 or メール or FAXのどれかを指定しておきます。

PADで処理を実施するときにこの[発送手段]の情報を条件に、郵送場合は宛名ラベルを印刷し、メールの場合は今回のデモのようにメールで送信、FAXの場合はFAXサーバー経由でFAX送信させます。

これで毎月の請求書処理業務のほぼ自動化が可能になりました。

本サイトでは引き続きPADの活用方法などに関して発信していく予定です。